the way 等身大の20歳。

2016年カミーノ〜

Camino de santiago 家族へのメール。

0日目 8月17日

サンジャン着!

 

3日目 8月20日

 

burgueteなう!

 

4日目 8月21日

連絡できた笑

zubiri着!

 

5日目 8月22日

pamplona着!牛追い祭りの町!ヘミングウェイの町!

パンプローナ、めっちゃ雰囲気のいい街。フランスパンが美味しくて。

昨日はビールと人生初のトルティージャを食べた!60代のルクセンブルクのおじさんMarcosと、20代くらいのログローニョの男の子Ramonと、36歳のスペインの女の子と一緒にトルティージャを一切れずつ食べて、なんだか嬉しかった!

Ramon以外のうちら3人はみんな膝痛か筋肉痛で、足引きずってて。絶対今日は歩く気無かったのに、3人とも足引きずって杖を頼りにゆっくりゆっくり進んで、楽しかった!みんなでサンティアゴについたら身体中ボロボロだね!って言って。

気づいたら22キロ歩いてPamplonaに着いてた!

 

6日目 8月23日

Puente la reina着!

 

7日目 8月24日

aguili着!estellaの横の町!

基本晴れてるで〜〜

洗濯もごはんも適当に済ませれる様になってきた!1週間経ったら慣れるかな〜〜

道沿いにぽつぽつある教会が素敵すぎて、どんなに疲れてても教会に入ってる!静けさ

と、冷たい石造りの高い天井にすごく落ち着きを感じる。1人で、じーっと座って。神がおるとは残念ながら思わんし、ひたすらずらりと並ぶイエスとマリアの像がうさんくさすぎるけど、それでも古い小さな教会は素晴らしい!歴史を感じる。

8割がコンクリートの道って聞いたのに、今のところ8割がハイキングコースで、まさに毎日が山登りじゃい!向日葵畑を通ったり、ひたすら麦畑だったり、道幅80センチの森の中通ったり、崖越えたり、川を越えたり。葡萄摘んだけどまだすっぱかった。たまにある、死んだ巡礼者の服とか、花束見たらぞおっとする。動物に殺されたんかな?って横におった子に聞いたら、「70歳の巡礼者なんていっぱいいるし、そりゃあ時々のたれ死ぬよ。でも彼らは幸せじゃん」

ソーセージやハムとパンに飽きて、六個入りの卵を茹でたり、きゃべつ頬張ったり、昨日は人参と玉ねぎとパプリカをゆでて頬張った!野菜に飢えてて。笑

桃、皮のままかぶりつくねん!毎日りんごか桃を小店で買ってそのままかぶりついてる。今日はバナナ!果物が安くて美味しくて。ヘタは道端にぽいっ。

今日は体育館のアルベルゲ。ひたすらベッドがずらり。でも毎日疲れてるからぐっすりよく寝れてる!パパの寝袋充分いい感じやで。今日もダニがいませんように。

 

8日目 8月25日

今日は全27キロ。

後半、ひたすらひたすら、大地。木がない!干からびて死ぬわ!これまじで集中してないと熱中症で倒れる!でも倒れても車道も無いし誰も助けてくれへん・・・って、炎天下を2時間歩き通してやっと着きました、San sol!20キロで辞めとけば良かった・・なんで7キロ先の村に行こうとしたんやろうって後悔しながらただ足を動かす。

遠くに村は見えてるのに歩いても歩いてもつかへんねん!車道無いからギブアップも無理。泣きそうなってたら突然巡礼者の老夫婦かゆっくり歩いてるのが前に見えて、急いで追いついて一緒に歩かしてもらった。人を見つけると同じ道でも不思議と全然過酷さが無くなるねんなあ。

誰かを見つけては一緒に歩いて。だけどしばらくすると1人になりたくなるからまたあとでねってさよなら。

途中一緒に歩いた南アフリカの親子に、「あなた英語上手ね!嬉しい!みんな英語しゃべれないから寂しいの。」って言われた。そっかあ、フランス人もイタリア人もスペイン人も英語喋ら無いもんなあ。チェコの女の子たちには、「英語の他にスペイン語も喋れるんだ!いいなあ、ほとんどの人と友達になれるじゃん」って言われて、確かに、わたしはすごく恵まれてるなあって思った。孤独だとか、無能だとか思わせてるのはきっと自分自身だけ。

昨日も今日もごはんを分けてもらった。奢ってもらうのは申し訳ないことで、なんだか罪悪感がある。だけど、申し訳ない顔をすると、このカミーノで奢ってくれた人はみんな、「どうして!?当たり前のことでしょ」って、真顔で言う。そっかあ、取引とか、交換とかじゃない。ありがたく気持ちを受け取ればいいんやあ。美味しくいただけばいいんやあ。そう思ったらほんとに暖かい気持ちになって、嬉しくて、幸せで。わたしもお金や余裕ができたら、無条件に分け与えたいって心から思った。お金や物がいくらあったっても、この暖かい気持ちに勝るほどの幸せは得られ無いなって思った。明日どうなるかわかんない。だけどひとつひとつのこんな気持ちに満ちた1日1日が、幸せや。

 

9日目 8月26日

Logronoなう。20キロ完歩。今日は20キロだけやからまあ楽やなって思ってたら、疲れが溜まってたのか足の裏が痛くて休み休みの歩行。明日はLogronoで1日休むかな。

人も車もない自然を1人で歩くことに少しだけ慣れてきたかもって感じた。好きなときに草っぱらでおしっこして。今まではなんとなく怖かったり焦ったりしてたけど、今日は好きなときに座ってぼーっと休んでた。

買い物してアルベルゲに戻ってきたら、なんとLogronoの36歳のRamonが!!1日前にLogronoに着いて、うちら誰かがいるか探しに来てみたらしい。今、彼の家でメールを打ってます!スロバキアの男の子22歳のLoboと今日はここに泊めてもらうことにした。loboはスロバキアからヒッチハイクしてドイツらへんを通ってカミーノに来ためっちゃいい性格の大学生。なんと森の中で野宿したりしてここまで来たらしい・・強者!しかもかなりのイケメン。

Loboの母語スロバキア語で、りほは日本語で、Ramonはスペイン語。Loboはここではなんとか英語でコミュニケーションをとってるけど、Ramonは英語が拙いから、日本人のりほが彼ら2人の英語とスペイン語を通訳するという奇妙なコミュニケーションが成り立ってる。笑!

LogronoはPamplonaより大きくて、めっちゃ綺麗な都市です。

 

10日目 8月27日

my house is your house.って言ってくれて、昨日と今日はぜーんぶRamonにお世話になった!

朝、テーブルの上にあったluboの置き手紙とカップ。「これはスロバキアアペリティフだよ!良い朝ごはんを!」一口飲んでみたら、90度はあるかと思われるウォッカ!!いやいやいやふざけてんのか!ってramonと爆笑した。

午前中、RamonがLogronoを案内してくれてお散歩。そのあとramonは仕事に行っちゃったからりほは街のインフォメーションで自転車を借りてぐるぐるまわった。

まさにピンチョスとバルの集合地帯!ああ、いつか、はしごしたいな,。

今は教会のアルベルゲでこれを書いてます。このアルベルゲは寄付制で、みんなでごはんを作って食べるんやって。楽しみ。

シエスタ後、ramonが迎えに来て、街の周りの公園を自転車で案内してくれるって。でもアルベルゲのごはん手伝わなきゃな。

なんか気持ち的に疲れ気味。気楽にいこうっと。

 

11日目 8月28日

波乱の2日間でした。navaretteなう!13キロ。

インフォメーションで借りた自転車盗まれるの巻。笑

そして2日前に会ったおじさんとまた同じアルベルゲになって、最初は優しすぎる人なのかと思ってたけど段々気持ち悪く感じたりして。zubiriで一緒に過ごしたおじさんも段々干渉しすぎてきて気持ち悪くてなんとか振り払ったところやったのに!

なんだか誰を信じていいのかわからんくてパニックで教会でも夕ご飯でも号泣して、たまたまボランティアしてた日本人のともこさんが夜中まで話に付き合ってくれるというなんともゴタゴタな日!

神父さんに、自転車盗まれたのって言ったら、「そう、じゃ警察に電話するね〜」って去って行って、冗談かと思ったら大真面目でした!「明日車で警察署に連れて行ってあげる。だから明日はカミーノ歩いちゃダメだよ」って軽く言われて、もうパニック。

その神父さえ疑わしくなって、同じ20歳のドイツ人Lauraに一緒に付き添ってもらって警察署に行って、盗難届とか手続き。

結局全て終わって無事今は13キロ歩き終えてベッドでこれを打ってます️

涙涙の昨日は、もうまた歩き始めるなんて考えられなかったけど、今日はすばらしい日でした。わざわざずっと付き合ってくれて一緒に歩いてくれたLauraはめっちゃいい女の子で、湖がある大きな公園を通って13キロの道のりでたくさん話をした。

おじさんたちはただちょっとキリスト教にのめり込んで気持ち悪いだけで危ない人では無かったみたい。明日で帰るらしいし。

やれやれこれからどうなることやら。だけどこれぞカミーノ!

 

12日目 8月29日

26キロくらい歩いたのかな?Azofraなう!

"なんで歩いてるんやろ〜〜。てかあとまだ600キロ歩き終えれるんかな〜。炎天下25キロなんてもうやだな。"

ってちょっと気持ちが冷めながら起床。

でもLauraが一緒にいてくれたから、あまり深く考えず歩き始めれた!

そしたら今日はいいかんじの曇り空で歩きやすかった。2日目にあったカナダ(ケベックだからわたしたちはお互い拙い英語。笑)の夫婦に会って、ほんまにびっくりした。彼らも 

足が痛くてパンプローナで2泊したらしい。そっかあ、みんななんだかんだありながら自分のペースで進んでるんやなあ〜〜ってちょっと元気もらった。

今日のアルベルゲはなんと7ユーロで2人部屋!中庭にプールまであって、なんと立派な。昨日上のベッドだったおばさんが相棒。今日は英語圏の人だらけで、ちょっとスペイン語が恋しいな。だけど受付のお姉ちゃんたちに、あなたのスペイン語完璧ね!なんだかメキシコかアルゼンチンみたいなイントネーションまで感じる!って言われてなんか嬉しかった。スペインに来て思ったのは、言葉がわかれば理解できることは多いってこと。当たり前やけど笑。だってヨーロッパなんて初めてやのに、スペイン語がわかって人と話せるだけで、なんだか国内を旅してるみたいな感じがした。知らない土地だけど、人に聞いて教えてもらって助けてもらって仲良くなって。もちろん変な人もいるから、それでショックを受けたりしたけど、その対応を学んでいくんだろうな。なんだか強い女になるための階段みたいな気がするっ!笑

 

13日目 8月30日

santo domigo de la calzadaなう!

霧雨。なんか全身だるくて、しかも雨でちょっと寒くて、15キロ地点で今日は終了!

とりあえず疲れててどうしようも無かったから、贅沢してレストランでごはん食べるしかない!と思って、スペインで初めてのランチっ!

ファーストとセカンドがそれぞれ選べて、デザートとパンと飲み物がついて11ユーロ。わたしの予算では外食は高すぎだけど、もう知らん。疲れた!食う!てなわけで、1人でテラスで魚介のパエリヤとサーモンとサラダ️飲み物はもちろんワインを選びました。なんと1人なのに当たり前のようにボトル一本出してくるんだから笑える。さすがに半分しか飲みきれ無かった・・。プリンが最後に出てきて終了!そのままほろ酔いで道ゆく人を1時間くらい眺めてた。

食べ終わったら、すっごく生き返った感じがして、あ、美味しいあたたかい食事って大事やって思った!ほんまに、美味しかった!

やっぱりたまには残しちゃってもいいからちゃんとお米炊いて料理しよっと!笑パンとサラミだけじゃ疲れる!

だけど、前までなら、15キロで辞めて外食なんてできなかったと思う。ぜったい25キロ歩かなきゃ、節約しなきゃって。だからここに来て、少しはいい意味で変われてるのかもって思う。そう、ケセラセラになりたくてここに来たんだから。もう疲れたから今日はお風呂も無しかな。明日は明日の風に任せよう!

 

14日目 8月31日

tosantosなう!27キロ。wifiなくて公園で打ってます!

風のふくままに。それがはじめて実行できた日だったと思う!

昨日の宿で知り合った若い日本人カップルとと今日はずっと一緒に歩いた。日本人同士って、あんまりつるみたがらないみたい。だけど、この夫婦はすごくフレンドリーで、お酒好きで。世界中を旅してるから、その話を聞くのがほんっとに面白くて!りほの目はその新鮮な話にきらっきらしてた。

結局ずっと一緒にあるいた。明日はどうなるかな?そのうち飽きてきたらさよならするかも。でもそれはその時に考えよう。気持ちのままに。

明日は10キロしか歩かないかもしれないし、誰かとまた新たな出会いがあるかもしれない。明日も明後日もそしてサンティアゴまでもまちこさんとだいさんと一緒に歩いてるのかも!

明日のことは明日の気持ちで。

ここには店が一個もないから明日の食料もないけれど、それも明日きっとどこかで手に入れよう。

まさにカミーノは、人生だ!

 

15日目 9月1日

atapuercaなう!25キロくらい。

アタプエルカ遺跡!!!実はすごいとこやった、世界遺産!驚。最初の人類。

 

16日目 9月2日

burgosなう!今までで一番都会!20キロくらい歩いた。

世界遺産、ブルゴスの大聖堂。すごい。すごい。すごい。もう、すごいしか言葉が出ない。

歴史ある教会って、考えてみれば、この旅ではじめて見てる。写真でみたことはあったゴシック。ほんとうに、すごい。詳しいことはわかんない。授業でいろいろ言ってたし、色んな教授がいろんなこと言ってるんだろうけど、でもね、すごい。この気持ちはわたしの大切なものだと思う。

とにかく大きくて。なんの絵かわからないくらい高いところのステンドグラスから入るきらっきらの日差し。回遊して入る部屋ごとに違う迫力。360度、くるくる回って。どこを見ても見尽くせないほどの密度。宗教って、よくわかんない。でも昔ゴスペルを聞いてた時に感じた何とも言えないあったかい雰囲気とか、御国のにおい。このカミーノで出会う小さな教会でじっと座ってると、そんな感じが自然と思い出された。この大聖堂は、それとは全く違う感動。でも同じ教会なんだって思ったらなんだかすごく面白いと思えてきた。

 

17日目 9月3日

tardajosなう!明日はwifiないかも

 

18日目 9月4日

昨日は、まちこさんとだいさんに、ブルゴスでバルめぐりに連れて行ってもらって(酒好きがバル無しでスペインに居るほど悲しいことはない、って言って、全部払ってくれました)はじめてバル体験!!計6店回りました。アルベルゲは22:00門限やから、18:30のまだ明るいうちからスタート!ふわっふわの泡のビールと肉肉しいタパス、絶妙なハーブの香りと細かな炭酸がアクセントのサングリア、激安の白、赤ワインなどなど、ほんとに楽しかった!!地元のおじさんの横に並んで、ショーケースから選んだ頬肉はとろけそうな柔らかさで美味しかった。お酒はもちろん、一緒に食べるピンチョスが美味しくて楽しい!4軒目くらいでまちこさんがギブっ!って感じになりながらも6軒めのビールと唐揚げまでいきました。

「おお、2軒目くらいでギブするかなって思ったらしっかり最後まで付いて来たねー」って言われた笑!

今日は疲れすぎて10キロ地点で終了したから、お二人とはお別れ。「レオンでまたバルめぐり行こうね、待ってるよ!」って言ってくださって、ほんとにほんとに感謝です。

レオンまではなかなか大きな街がなく、なんとバルが1店だけ(どんな村でもバルはある笑)で食料品店もない村とかもあるからちょっと疲れてきた・・・。スーパーあってもキッチン無かったり。結局常にパン食べることに・・笑。

毎日ごはんどうしようかがいま一番の悩みです!笑

明日はどんな一日かな。2人が居なくなってちょっと寂しい。ケセラセラっ!

 

19日目 9月4日

castrojerizなう!

30キロ歩きました!

今日はぐんぐん歩ける日だった。

1時間くらいほんとになんにもだーれも見なくて、木もあんまりない麦畑をひたすら歩く。たまに立ち止まって後ろを振り返ると、太陽が昇るところで、グラデーションの大空。

ここで出会った人は、ほんとうにさまざま。年齢も、国も、職業も、考えも。そして歩き方も。少しずつ少しずつ、自分の殻が剥がれて自由になってきている気がした。1日10キロだけでもいい。2日に一回しか歩かなくて、日にちが足りなくなったらまた来てもいい。途中で寄り道したくなったら他の都市に足を延ばしたっていい。追われるように速く歩いて、そして着いても、一体何があるの?。

周りに置いてかれて、ひとりぼっちになるのが怖くて。とりあえず、周りの環境のままに、勉強して、大学に入った。そしてもう2年後には就職するなんて、そんな自信はどこにもなかった。

だけど、先のことなんて考えても、あんまり意味ない!明日誰と歩くのか、どんな村に着くのか、マメができるか、大雨か、わかんないけど、その日その日の気持ちで歩いてたら、進んでる。

限られた食材とキッチンでだいさんが作ってくれたパスタは、ほんとうに美味しくて。だいさんの食への異常なほどのこだわりは、こんな異国の地で、こんな風に形になるんだって感動した。好きって、すごい。したい仕事がわかんないのって言ってたイギリス人の女の子は、そう言いながらも、色んな国の文学、音楽、歴史が知りたくて仕方ないの!ってきらきらしてた。

たとえ速くなくてもいい。だって自分の道は、自分だけのもの。歩き方も、自分だけが決めれるんやから。

そう思ったら、ほんとうに素直になった感じがした。

スペイン語が、大好きだ。言葉は目的じゃない。そう否定してたけれど、わたしの好きだっていう気持ちは否定できない。音、言い回し、速さ、表情。すべてが面白い。翻訳すれば同じだなんて、とんでもない!だって食べるもの、環境、すべてが違うんだもの。言葉と人は、繋がってる。言葉がわかるだけで、全く違う背景をもった人々を理解できることが増えることがほんとうに楽しくて仕方なかった。もっともっと、分かるようになりたい!!

そして教会建築。モダニズムやら部屋の概念やら、回遊性やら、正直先生がいう建築の良さがわかんない。だけど、わたしは、教会建築が好きで好きで、大好きだ。装飾まみれだと批判されていても、スペインのごちゃごちゃのゴシック教会が大好きだ。だって好きなんだもん。

好きなものを好きだと認められるようになっただけで、今日は嬉しくて仕方なかった。愛ちゃんの曲を息を切らしながら大声で歌って歩いた。休憩してテラスで飲んだカフェオレはすごく美味しかった。

 

20日目 9月5日

poblaion de camposなう!

27キロ。

反省の日。

行きたいアルベルゲのベッドが埋まるのが嫌で、急いで出発して、忘れ物してまた戻って。

残り少ないわたしのボトルを口をべっちゃりつけて飲まれたことにいらいらして。

電気つけたことに怒られていらいらして。

バルで頼んだトルティージャが冷めてたことにいらいらして。

ぜんぶ、落ち着いて考えてみたらたいしたことないのに。

もしベッドが埋まってたら他のアルベルゲを探せばいい。3ユーロ高くたって、どうってことないでしょ?

そんないらいらに急かされて7時間も歩いて、何のために自分はこんなはるかスペインの田舎まで来たのか!

優しくなりたくて、ケセラセラになりたくて、自分が好きになりたくて、だからカミーノに来たのに。

ケセラセラが出来ない。シャワー埋まっちゃう、洗濯場所とられちゃう。そんなの、1時間くらい待ってたらいいだけやろ?時間はたっぷりあるんやから。

あー、やだ、こういう自分が嫌で、変わりたくて来たんや!

明日は、明後日は、少しずつ、柔らかくなれるかな。自由になりたい。あたたかい心でいつだった落ち着いて人と接したい。

もちろんみんなじゃない。でもまわりには、そんなあたたかい心の持ち主がいっぱいいる。そんなあたたかさに何回救われたことか。

今までずっとずっと、ママが無条件にりほを優しく受け入れてくれることを知ってたから、なんだって気持ちをぶちまけて、そして救われた。どんなことしても常に落ち着いて、誰よりも大っきな心で見守ってくれるパパみたいになりたくて。実はいろんなことにちゃんと気を配りながら、おちゃめにいつも笑かしてくれるぎぃぎぃが大好きで大好きで。

そんなあたたかさが周りにあるにも関わらず、とげとげしてる自分に十分気づいてたから。

あたふたな娘の成り行きを、どうか見守ってて。

 

21日目 9月6日

carrion de los condes なう!15キロ。

1日じゃ変われないけど、少しは景色を見て歩けた気がする。同じ道を同じ暑さの中歩いてるのに、こんなにも道を、自然を、景色を愛して、途中の川辺で2時間も休憩して楽しんでる人がいる!

落ち着きなさいって言ってる自分を頼りに少しでも変わろうとした1日やった。

「みんなが優しくしてくれるのは、きみが優しいからだよ。すべて君なんだよ。僕は自然は怖くないし、ベッドが無くなることにもなんてことない。でも他のことにきっと怯えてる。誰だって何かには怯えてるんだから。」自然が大好きで、当然のように生物学者になったというイスラエルの彼が言ってくれた言葉。今日もゆっくりゆっくり立ち止まって、たくさん写真を撮りながら30キロ歩いたんかな。

今日のオスピタレロたちは、特に優しい。

優しい。優しすぎる。

「きっと君は変われるよ。Riho(Rio-川)はきっとMar-海になる。」

そういえば、だいさんたちに、わたしの名前の漢字を教えた時、「理と歩なんて、まさにカミーノな名前だね!」って言われたな。

ふぅ。そして変わりたい!の思いに押しつぶされそうになりかねないわたしがいる。まったく、自分に笑けちゃうわ!

 

アルベルゲの自己紹介タイム。

「変わりたくてカミーノに来ました。優しくなりたくて。自分が嫌いで。カミーノで会ったたくさんの人たちは優しくて、ここのオスピタレロの優しさにほんとうにびっくりしました。彼らみたいになりたい。でもいまだに、どうしたらそんなに優しくなれるのかわからない。サンティアゴに着いた時には、優しくなっていたい。だって自分の家族が大好きだから。」

涙がとめどなく滝のように流れながら、精一杯のスペイン語と英語で話した。

変わりたくて変わりたくて。その気持ちは抱えきれないほどなのに、ぜんぜんうまく行かなくて。まだぜんぜん変われなくて。

たくさんのあたたかい拍手がわたしのスピーチを受け入れてくれた。

全く言葉が通じなくて、少し怖かったフランス人のおばちゃんがわざわざやってきて、ぎゅってきつくハグして、キスしてくれた。「あなたはすでに強いよ。だってあなたはここにいるんだから。」初対面なのに、わざわざそれを伝えに来てくれた彼女の目はまっすぐ私を見て、優しく潤っていた。

「僕だって前からこうだったわけじゃない。たった4年前だよ。家族に反抗して、ドラッグして、自分が嫌いだった。そしてアフリカに旅して、神様に気づいて、そして今こうしてオスピタレロをしているんだ。今は僕のできるすべてのことを他の人に捧げたい。僕だって変われたんだから、君は変われるよ。必ず。」

ああ、私が感じた彼らの優しさはやっぱりほんとうやったんや。

「君の、そのままの君がいいんだよ。みんなは君のそのままが好きなんだよ。」

ありがとう。ありがとう。ほんとうにありがとう。変われるのかな、っていうわたしの不安をたくさんのあたたかさが包んでくれた夕方だった。

 

22日目 9月7日

calzadilla de la cuezcaなう!

17キロ。

昨日はwifiなくてメール出来なかったから、さっき書きためてた文送りました!

そしてこんなはるかヨーロッパでもママのメールに励まされる涙!

 

オスピタレロにたくさんの言葉とハグを貰って出発。

マメがひどくて痛くて、でも17キロずっと村が無いから、ほんとは10キロくらいがよかったけど、しかたなく17キロ歩きはじめました。

歩いて歩いて、気づいたらすんごい早歩き。

無意識に早歩きになるんやもん。

きっと速く歩く以外の歩き方を今まで知らなかったから。

ほんとうに無意識に、前の人のリュックを目指して追いつこうとしてしまう。無意識に、次の村を探して必死で辿り着こうと息切れ。

そして今日は、新たな試みをしてみた!

出来る限り最大限ゆっくり歩く。誰よりもゆっくり。絶対前のおじさんに追いつかないようにのっそり行くぞっ!って意識して歩きました。

これがほんとに難しい!!

速く行かなきゃ、太陽が昇って気温が高くなっちゃう、やだ、ってなって速歩きして、だけど速歩きしたって4時間どこにも辿り着かないからなんだか焦って空回り。

すんごく意識して真夏のぎぃぎぃみたいにのっそり歩いたら、いつもは木がない永遠の麦畑と雲ひとつないカンカン照りの青空が、絵画みたいな地平線と真っ青な青空に見えました。

きっと速歩きしてたら、前みたいに、熱中症になりそう、やばい!って一人でショック死してただろうな! って思いながら、少し視界が広がった気がした。

ふふ、今日は17キロ木が無くたって村がなくたって怖くなかったぞ。

 

23日目 9月8日

sahagunなう!

今日はなんと、注射をうたれました!!

しかも、お・し・り️!

南京虫という名のダニに刺されまくったようで、特に左足の膝下からむっちゃ腫れてる!しかも熱持ってる!かゆい〜〜!!

てか昨日から痒かったけど、そんなに見た目ひどくなかったからアルベルゲの姉ちゃんなにもしてくれなくて、今日になってもう数は増えるわデカく腫れるわ、、、

でもここのアルベルゲのお姉さんはすごくしっかりしてて、すぐに病院いきなさいって場所教えてくれました。

まさかスペインで注射打たれるとわかってたら絶対カミーノ来なかっただろうなって思った。笑。だって予防接種より痛いねんもん!!おしりの筋肉にプスッ!って!!

刺され終わったあともまだ痛くて、うつぶせのまま、もうパンツ履いていいの?ってお医者さんのおばさんに聞いたら、「はいはい、さっさと履いて!日が暮れるまでその格好してるつもりかい!」って言われちゃった笑!

ほんでいつもは手洗いの洗濯ですが、服もタオルもポーチもぜーんぶ洗濯機で洗って、高熱の乾燥機にかけました。5ユーロ。仕方ない。そしてリュックと靴は黒い袋に入れて炎天下で殺菌。

洗濯してるあいだ、ノーブラノーパンのワンピ一枚で、タオルも無いからキッチンペーパーで体を拭いてシャワーを浴びました。

カミーノちょうど半分越した日の良い洗礼でしたな!はあ。笑

そして今日の奮発menu10ユーロ️

ミックスサラダ、

ラム肉とポテトフライ、

ティラミス、

レモンビール2杯、

ほかほかのパン!

ほんまに最高やった。サラダっていっても、オリーブたっぷり、ゆで卵、ツナたっぷりと、レタス、トマト、にんじん、ホワイトアスパラ、などなどボリューム満点!

スーパーでごはん済ませても、結局8ユーロとかかかるから絶対menuのほうがええわ〜〜でも田舎はひどくて、ソーセージ5本だけ皿に乗ってきて、デザートが皿に乗った市販のヨーグルトやって、だいさんが言ってた笑。

明日は30キロかな!

 

24日目 9月9日

17キロ地点でなんか疲れ果ててダウン。街の名前は知らん!笑

 

カミーノがなんやねん!

ほんま汚いわ疲れるわ暑いわ今日はめっちゃ寒いわ食材高いわ、ダニの予防しようも無いわ。、も〜〜っ!ーー 

アルベルゲのおばさんフランス語と英語でスペイン語通じひんわ、ここスペインじゃ!

ほんっま、ええ加減にせえよ!

誰に怒ってんのかわからんけどとにかくもう歩きたく無い、疲れた!

明日もう電車でleon行ったんねん!

臭くても知らん、風呂も洗濯もする気力ないわ!ほんで食うだけ死ぬほどやけ食い笑。

もーいや。足ましやけどかゆいし!

パンばっかやし、やっぱ米やろ!

てかよう考えてみいや、荷物背負って土まみれで20キロ以上ただ歩くって何やってんねん!

気づいたらなんかめっちゃ遅いしもう〜〜!

暑いの嫌やから早朝歩いたら道見えなくて間違えるし。

ほんっま無理。だいたい都会のど真ん中で生まれ育ったやつにこんな生活楽しめって、そりゃあすぐには無理でっせ!ダニも醍醐味だなんて勝手に言っとけや!

知らん知らん知らん、もう知らんわ!

 

25日目 9月10日

mansilla de las mulasなう!19キロ。

結局電車には乗らずに歩きました。笑

はじめて超ゆっくりトボトボ16:00まで歩いた。はじめてすっかり日の上がった8:00に出発。はじめて少し道から離れた村に立ち寄ってカフェで一服。

はじめて、時間を全く気にせずサングリアを途中に挟む。

そして着いたアルベルゲ。ベッドはビニールじゃなくてダニの好きそうな布のマットレス。ぼこぼこの床。きしきしの階段。

これで今夜南京虫再来したら?もう知らんわ、どんだけケツに注射打たれなあかんねん!

ほんっまどうしようもないねん、やってられへん、考えんの疲れたわ笑。

でもおかげで少しはふっきれてきてる!昨日は一歩も歩きたく無かってんから。

もし日程足りなかったらまた来たらええ。

みんなが20キロ歩いてたって、私のペースは10キロなら、それでいい。

みんなが30日で終えて、私が40日かかって終われなかっても、それは私のペース。

早朝暗いの怖くて昼間暑いの嫌なら、朝だけ歩いたっていいんや。

 

26日目 9月11日

leonなう!20キロ。

とりまleonの感想。

バル天国タパス天国!!!!!っ!!

すっげぇ・・・。まじでテラスのカオス。もう道がテラスだらけ。広場にもすんごく市場と人がひしめいていて、すごい〜〜!

今までで一番おもしろい都市。

バルバルバルバルバルバル!

やっぱりちょい高め。でも楽しい!!

 

心配しなくたって、りほは、ちゃんと、あたたかく育ってたよ。変わりたい、こうなりたいって必死で必死でずっとそう走ってたけど、今日ははじめて少し気づけたことがあった。変わらなくたっていい。そのままがいい。

頑張り屋さんのりほちゃんが、忙しくて色んな困難のある毎日を引っ張ってくれてた。でもカミーノでは、そんな必要ない。頑張り屋さんのりほちゃんにさよなら。半分以上歩き続けてやっと。

そしてほんとのわたしは、実はすっごくマイペースだった。誰よりもおっとりして、子供みたいに単純で。決してかっこよくなんかなくて、憧れられるような人じゃない。でもついつい助けてあげたくなるような、おじさんたちについつい好かれてしまうような、ついついフッと笑いたくなるような、そんな存在。頑張り屋さんがバイバイしたら、そんなわたしがいた。そしてそんなマイペースなわたしを、嫌いだと思わなかった。むしろ愛らしいじゃない!可愛いじゃない。それでいい。それがわたしだ。

おじさんだらけの古めかしい喫茶店が好き。大勢の女子トークより図書館が好き。動物怖いくせに冒険が好き。クレープやらパンケーキをおしゃれに撮ってシェアするより、1人で飲むコーヒーが好き。

ほんとのりほはね、め〜〜っちゃゆっくりゆっくり歩く、亀みたいな子だった。頑張り屋さん、そんなりほをここまでずっと引っ張ってくれて、ありがとう。そのおかげで、無事にもう大学生にもなったよ。でも一度、亀みたいなマイペースなわたしを自由に泳がしてみようと思う!

そして優しくなりたいなんて、そんなことしなくていい。ママとパパの愛情を無限に受けて、そしてちゃんとこのマイペースな心の奥には、あたたかい心があった。ついつい自分に無いものを持ってる人に憧れられて。惹かれて。でも、どうしたって他の人にはなれない。彼らの優しさが大好きだ。だけど同時に、マイペースなりほ亀さんのことも、今なら、愛おしく思えるから。

ゆっくりゆっくり歩くりほ亀さんを、ゆっくりゆっくり見守ろうと思う。

 

27日目 9月12日

villadangosなう!22キロ。

なんとなく、5キロだけ歩くことにした。1,2時間だし、りほ亀さんにお任せしてトボトボ出発。そしたらいつも導いてくれる黄色い矢印を書いてるおじさんを発見!!ボランティアで、担当の区画が決まってるそう。2ヶ月ごとに上から書き直してくれてるらしい。「いつも黄色い矢印に従えばいいんだよ!ちなみに今日の君の歩く道の矢印は全て俺のだよへへへ!」すっごく頼もしい!!ほんとにカミーノ愛してる!いつもの黄色い矢印も、なんだか見つけるとありがとうって思えるようになった。

なんだかんだ10キロ歩いて、アルベルゲが一つあったけど、あんまり惹かれる街じゃない。でもその後12キロは街がない。どうしよっかな〜〜でも今日はそんな歩くつもりないし〜〜てなわけでりほ亀さんに聞いてみたところ、

「この街好きじゃないよ〜」

じゃあ12キロ歩ける?って聞くと、

「知らなーい」

はあ、あと8キロとかで亀さんギブとか言ったらやだな〜〜って思ったけど、まあその時は頑張り屋さんのりほちゃんが無理やり引っ張るしかないな、てなわけで亀さんを歩かせることに。

頑張り屋りほちゃんが不安そうに見守る中出発したりほ亀さん。そんなこと気にもせずにとぼとぼ歩きはじめてる。あまりにもゆっくりだからついつい頑張り屋さんが引っ張ってあげたくなるけど、なんだかんだ歩いてるじゃない。

しかしさすがに木のない炎天下が続いてきたら、亀さん疲れたって言い出して、頑張り屋さんが応援しながらなんとかゴール間近。亀さん、日本で飲んだことないのにコーラ飲みたいとか言うから買ってあげました。

やっぱり炎天下の一本道は亀さんにはちょっときつかったな。でもアルベルゲに着いてママのメールにウルウルしてホッとしたら、1人でおじさんみたいにビール飲んでる亀さん。まったく。笑

ママのうしろに隠れてぼーっと人を観察してたという幼きりほ。ママが外出してもひたすらゆっくりごはんを食べてたというりほ。

きっとそれがほんとのりほ、りほ亀さんだわ。

 

28日目 9月13日

wifiないとこで止まるはずがastorgaまで来ちゃいました。28キロ!

目を覚ますと、あれ!?誰もいない!!まだ寝てるの私だけ!!てか8時10分前。追い出される〜〜!

まあいいや。今日は17キロだけだし。28キロ歩こうか迷ってたけど、きっと神様がやめとけって言ってくれてるんだな〜〜って思いながらもうみんないなくなっちゃったアルベルゲをのろのろ出発。

今日も亀さんにお任せです。のっそりのっそり。だけど次の町の通りかかったバルで、みんな発見!なーんだ。笑

もう亀さんのやりたいがままに、途中でトルティージャとビールを飲み、(一緒に座った韓国人の子達はコーラとケーキだったから、笑われたけどいいもん!)みんなに追い越されながらトロトロ。

そうやって歩いてたら、空がきれいできれいで仕方なかった。亀さん、あの雲の中を平泳ぎしたい!って言いながら楽しく歩きました。

16:00に大きな街に到着。明日は雨だって!

 

29日目 9月14日

rabanalとかなんとかいう村、20キロ。

昨日のアストルガの街は素敵だった!チョコレートの街で、いたるところにチョコレート屋さん!子供も広場で走り回って、それをテラスで大人たちが眺めてる。

今日はそんなアストルガのガウディ司教館を見るため、10:00のオープンまで待つことに。8:30までとどまってたけどやっぱりアルベルゲを追い出され、街をうろうろ。カテドラルが9:00にあいて、なんとか時間つぶし。そしてやっと入ったガウディのおとぎ話に出てきそうなお城。 感動はしないけど、やっぱりガウディの作品ってかわいいなあ!️。レオンのガウディより良かった。

てなわけで11:00前に出発!今日もゴールは決めません。てか雨。寒い!でもしっかりダウンを着込んで無言で腕を組んで歩く。

途中で会った韓国人の28歳スーヨンと結局ずっと一緒に歩いた。段々晴れてきて、トルティージャ食べて、すっごくきれいな景色を見ながら韓国の鼻歌歌って。今日は最高!!とか調子乗って、20キロ先まで行くことに。そしたら降り出したすんごい雨!風!しかも今日から山登り。あれ、過酷になってきたぞ!村に着く頃には凍えて凍えて、でも2人とも嵐の中めっちゃ爆笑。しかもスーヨンは今日が初日でした笑。

意外とね、サンジャンからちゃんと歩いてる人少ない!昨日のアルベルゲでは、けっこうレオンからスタートした人とか、ちょこちょこバス使ってる人とかばっかり。サンジャンから来たの!?muy bien!ってアルベルゲの受付のおじちゃんに言われたもんね。へへ。

そして最近出没してきたのが、2、3日だけちょっと歩くツアーの団体の人たち!buen camino!って言ってもキョトンとして、チョコあげてもNO.ってしかめっつらで断るんだもん。やっぱりら2、3日じゃカミーノの魔法にかかれないのかな。

なんだかんだみんなに置いてかれちゃったけど、初日のほうに会った韓国人のおじさんチョーと28歳の女の子チースーに最近同じアルベルゲで会って、なんかほんと嬉しいわ!チョーは膝痛めて病院言ってドクターストップもらってたんだって。

亀さん、先のことわかんないけどゆっくりゆっくり進みます。

 

30日目 9月15日

molinasecaなう!25きろ。

寒すぎ。まじで!ダウン着込んでんのに手かじかんでかじかんで、霧の中を山越え。今日はビール要らんわ笑。

頂上でぱっと現れた景色はもうこのカミーノで一番だった。本当にきれいで。広くて。ピレネーの時より素直に感動した。ぬのっちに、どうよスペインのこの景色!って見せてやりたいって思った笑。今日はまさに登山だったな。

なんか楽しかったな〜!一昨日のきれいなお空もすっごく良かったけど、今日の道は色んな顔で、寒かったり、険しかったり、景色が開けたり、かわいい村を通ったり、川が流れてたり。スーヨンと歌いながらなんとかゴール!

そして公営アルベルゲが6ユーロなのに水シャワーとかで酷すぎて、私営のところ(7ユーロ)に変えたら、すごくきれいなところ!今日は寒かったから風邪ひきかねないと判断して、きちんと着込んで靴下履いて、ごはんもしっかりmenu食べます。

あれ、亀さんになってから毎日結構な距離歩いてる!笑。だけど無理は禁物。今日頑張ったもんね。風邪ひかないようにしないと。

 

そういえば、"もう電車乗る!"ってキレてた日に、そのママとパパに送ったメールを日本人のみなみさんに見せたことがあって。そしたら、「すごいね、そんなに赤裸々に家族に話せるなんて。私は絶対無理だわ笑!きっと本当にいい家族なんだね。」って言われた。

そう言われてみたら、本当にそうやな、って今日歩きながら考えてた。今までのメールを見返してたら、わたし等身大に生きてるって感じられる。そしてそんな文章たちは、パパとママとぎぃぎぃが居るからこそ生まれるんだなって。"ママ、パパ、ぎぃぎぃ、聞いて聞いて、今日こんなことがあったんだよ!"って、そんな小学生のような気持ちで素直にメールを打ってるのは、こんなにも安心できる家族がいるから。ただの日記じゃ、続かないもの。きっとぎぃぎぃは全く読んでくれてないんやろな〜〜!それでもいいよ、ねえちゃんはラブコールを送り続けます笑。

 

31日目 9月16日

17キロ。今日は不調です。よく寝ます!!

 

32日目 9月17日

trabadeloなう。22キロ!

晴れた!ー!やっとカミーノのお空が戻ってきたあ!!ふふふ。雨がやんだだけで嬉しすぎる!昨日は洗濯しなかったからやっと全部洗えるぞっ!

今日の道はほんっとに美しかった。緑。緑。緑。そしてお空っ!今までは茶色の麦畑と向日葵だったから、なんだか新鮮。不思議と日本を感じられた日でした。

体調も良くなりました。思ってた通り、生理だった!良かった️

スーヨンがね、「カミーノを愛せる人となら、一緒にいて幸せだと思う」って言ってたのを、自分の言葉のように今日は考えてた。ブドウ畑を手前に、奥に続く緑。丘の上にぽっつり立つお家のような教会。そして今日はお顔周りが黄色い小さな鳥を見つけて、自然とすごく可愛いと思えた。そしてね、自然とぬのっちのことを考えてた。

ママとパパとぎぃぎぃが居て、そして私が生きている。それを思うだけで、目の奥がじんわり熱くなって、あったかい気持ちになれる。愛情って、きっとそういうことだなって考えてた。遠い国で、一緒に居るわけじゃないのに、人生の中でその人達に出会って、私の人生に関わってくれてるんだって思うだけで幸せを感じられる、それが愛情なんだなって。

すごく自然体で、優しいぬのっちが、頑張りやさんのりほちゃんは羨ましかった。私もそうなりたいって思った。そして自分が好きじゃなかった。でもやっと、亀さんの存在を認めてあげて、そして頑張りやさんにもちゃんと感謝できるようになって、そしたら、すごく楽しくなった。お空がきれいできれいで仕方なくて。スーヨンと気を使わずに距離をとったり話したり、笑えるのは、きっと素直に自分を認めてあげれるようになったから。

そして羨ましさではなく素直に、ぬのっちの優しさが大好きだと思った。自然が大好きなぬのっちのことを考えてたら、なんだか自然と、愛らしい気持ちになった。

 

33日目 9月18日

alto de poioなう!30キロ!

sarriaなう。32キロ!

スーヨンが、タクシーで先の村まで行っちゃった日。膝を痛めて。時間が限られてて。

たった5日間で、いつのまにかスーヨンはわたしのすっごく大切な親友になってた。昨日のラスト3キロだって。もしかしたらお別れになるかもしれないと思ったけど、私は次の村まで行く、って覚悟して言った。でも結局、スーヨンが隣に居たからこそ、昨日の最後の3キロを、ヘトヘトになりながら登りきった。歩いててしばらく彼女をみなかったりすると、もう今日で会えないかも、って思いながら自分のペースで歩いて。疲れて休んでたら彼女がゆっくりやってくる。まるで約束のように!I knew that we meet again!って得意げにスーヨンが言って。そしてお互いに声をあげて笑うの!

お別れのハグをして、歩き始めた。美しい朝日を背中に受けながら、生まれたての赤ちゃんみたいに全力で、クンクン泣いて、泣いて、歩いて、歩いた。久しぶりのひとり。少しまだ薄暗い道。寂しさと1人の怖さでいっぱいになって、ひたすら早歩き。まるで日本みたいな緑いっぱいの森をひたすら1人で登って、犬の鳴き声にビビって。

そしてまた新たな人達に出会って、話して、歩いて。

そして歩いて歩いて、落ち着いた。家族と同じで、たとえ一緒に居なくたって、その人を大切に思うだけで、それだけで楽しくなれる。今スーヨンは何してるかな、やっぱり歌ってるかな~~、また新たな人たちを笑わせているんやろな~~。って想像してたら、自然と笑顔になれた。

ああ、良かった。スーヨンに出会えた。カミーノで、親友まで出来るなんて。本当に幸せだ!

 

34日目 9月19日

gonzar なう、30キロ!

サリアスタートのやつらが増えて増えて、もう人人人!今日の道なら倒れても10秒後には見つけてもらえるわ笑。

ほんとうに寂しくて、悲しかった。サリアを過ぎたとたんに、カミーノが、カミーノじゃなくなっちゃった。holaって言っても返してくれなかったり。みんなピカピカ買いたての服と靴を身につけて競うように集団で遠足。

寄付でフルーツを売ってくれてた仮設のお店で、バナナ片手に、どうもありがとうって言ったら、「それは寄付だよ!ちゃんと払って!」って怒られて、払ったよって言ってもすぐには信じてくれなかった。「ありがとう、払わずに取っていく人がたくさんいるんだよ」って最後には言ってくれたけど、なんだかすごく悲しかった。

でもね、それでも、これまでほんとうに色んな人がわたしに施してくれたように、わたしも彼らに、優しさを与えようって思った。心から、どうかこの人が素敵なカミーノを歩けますようにって思って、buen caminoって声をかけようって。たとえぎこちなく無視されちゃっても。きっとその人のどこかには、あたたかさがある。カミーノに来る前、わたしが自分自身のあたたかさを無視して、自分で自分を絞め殺そうとしていたように、きっと彼らもそうなのかもしれない。

そして今日も、色んな優しい人に出会って、一緒に歩いた。また色んな刺激を受けた。

きっとサリアからのこの試練は、カミーノの魔法が解けた現実に戻るための練習なのかなって思った。たくさん急かす人の中で、さまざまなプレッシャーを与える障害の中で、そんな中でもカミーノで見つけた暖かさを忘れずに生きていけるだろうか。正直、今日はベッドが心配で、美しい森を歩いててもずっと頭の隅にはそれがあって、自然と焦った。

だけどそんな時があったっていい。たまに、はって気づいた時に、カミーノで触れた優しさを思い出したら、それに救われるんじゃないかな。そしてただ、目先の矢印に従って歩いてるだけで、それでいい。

 

35日目 9月20日

casanova?なう!

58歳イーブとリンダのカナダ人夫婦に会った!1日目にオリソンで出会ってちょくちょく会ってて、一週間ぶりくらいに会えたからすっごく嬉しかった!!!!

体調くずしてタクシーに乗ったり、大変だったみたい。

それからだいさんからのメール。りほちゃんの話ばっかりしてるよ!とか、たくさん励ましの言葉を頂いて、ほんとうにほんとうに嬉しい!

この1ヶ月で、素敵な人にたくさん出会ったなあ。

バルのサービスや味もケチになってきて、人も増えてきちゃったけど、でもそんな中でも、今日も嬉しいことがさまざまあった。

いつかパパと、ポルトガルの道のカミーノを一緒に歩きたいなって思うの!って言ったら、イーブが、手作りの十字架をくれた。彼のお父さんが残した木材で作ったもの。彼の出会った大切な人に配ってるんだって。あたたかくて、あたたかくて。彼ら夫婦は、ほんとうに暖かさにあふれた夫婦で、一緒に少し居るだけでも、お互いがどれほど想っているのかを感じられる。そして2人とも、とても周りの人に優しい。

明日はどんな日になるのだろう。サンティアゴを前に、ちょっと足は疲れたって言ってるわ。

 

36日目 9月21日

ribadiso da baixoなう!20キロ。

昨日から足の疲れを感じて、手前の村でストップ。靴下のかかとが両足とも抜けました笑。明日靴下買わなきゃ!

 

37日目 9月22日

Santiago de compostelaなう!!40キロ!!!!!!!!!

とりあえず足がやばくて歩けない笑。ここで連泊して、25日に電車でマドリッド行きます〜〜バルセロナは行きません!

 

 

 

 

9月23日

サンティアゴに着いた喜びよりも、生活に必死でまだゴール感無し!!

昨日は、修学旅行のような人混みの道にイライラして、もう早く着きたかったからなんとか歩き続けて19:30にサンティアゴに着いた。とりあえずカテドラル横のカフェでぼったくり2ユーロビールを飲んでwifiつないだら、だいさんたちからのメール!彼らのアルベルゲに行ってみたら、なんとCOMPLETO(満室)の文字。そこからはじまりました、宿探し!

3個目の宿の受付のお姉さんがすごく優しくて、電話で空いてるアルベルゲ探してくれて、無事に21:00前に着きました️42キロ歩いた後の宿探しは肉体的に辛いっす!笑

そして今日はだいさんたちの宿に移ってきました。

朝1番に40分並んで巡礼証明書もらって、ミサに出て、そして明後日の駅の近くの宿探し!とりあえず予約。

そのあと駅を下見。ネットでとった電車のチケットを駅員さんに教えてもらって紙のチケットに交換!電車、朝一だからね。これでとりあえず準備終了かな?

あ、靴下破れたからZARAで安いの購入!いいやろ、本場ZARA笑笑。

なんだかんだ今日もうろうろ。もうかかとが割れそう!

サンティアゴのアルベルゲは最低12ユーロはするから予算が心配!パパごめん、借金するかも!

あとマドリッドで一泊、1人部屋のホテルとりました。許してちょうだい️笑

 

着いたとたんに、巡礼者から旅行者に変身。ついつい知らない人にもHOLAって声かけたくなっちゃう。

マドリッドは盗難がちょっと怖くて緊張ぎみです。ホテルで浴槽につかって休んで、ちゃんと下調べして動くつもり!Toledoも行けるかも。

 

9月24日

引き続きサンティアゴなう!

だいさんたちがドイツへ向かいました。また寂しさとの戦い。ブルー気味の朝。

11:00までぐずぐず宿に居て、とりあえず次の宿へ出発。今日は次の宿でずっと寝転んどこ〜ってな感じで痛い足を動かして歩く。

真反対だから自然と街歩きすることに。

なんとなく帆立貝のネックレスを買った。記念というか、思い出に。

カテドラル前で、韓国人のリーさんに会いました!すごく嬉しかった。カミーノの仲間だらけの世界から、いきなり人混みの街中に1人さまよう感じが寂しかったから、カミーノの顔に会えるとホッとしてしまう。この3日間、なんだかんだで色んな仲間に再会してる。フランス人のおばさんは、わたしを見て、涙を流してハグしてくれた。

まだね、心が追いつかない。マドリッドで観光するところまで、気持ちが追いつかない。

「カミーノが終わったら、私どうしたらいいかわからないの。」って言ったら、「何をするかなんて決めなくてもいいじゃないか。一つやってみて、違ったらまた戻ってやればいいんだから。」って言ってくれた言葉を思い出した。

ハッと思い出した。カミーノで感じた色んな気持ち。あったかさ。自分を愛らしく、大事にすること。

忙しい都会の毎日に戻っても、忘れたくない。忘れたくない。忘れたくない。

どんなに目先でも、矢印が見えたなら、やってみたらいい。そして進んで矢印を見失ったなら、戻ればいいだけ。亀さんに歩かせてあげたって、案外大丈夫。

 

9月25日

マドリッドなう!

無事ホテル着!

すきやきやと、ぐぐぐ!こっちはツナ缶とパンや!!笑

スペインの高速列車は、日本の新幹線と瓜二つやった!ひさしぶりの文明への回帰笑。お弁当はないけど、一応車内販売もあった。でも、窓からの景色はカミーノ!麦!お空!ぽっつり立つ村!自分は違う大陸にいるって思った。

駅から迷って迷って、人に聞いて、年下の女の子たちにも聞いて、そしてホテルに無事着いた。

右も左もわからないとこでウロウロしたくなくて、ホテルで引きこもりたい気分だったけど、まだチェックイン出来ないし、すぐ近くに見つけた中華料理の文字の店に飛び込む。悔しいけど、やっぱ中国、わたしはおまえらと同じ民族だわ、チャーハンうますぎ。酢豚最高。

念願の湯船に浸かってベッドでだらだら。

午後は思う存分、引きこもった!

バゲットを買いに少し歩いたら、いつものバルやカフェがなんだか違うことに気づく。メニューが都会っぽい!!ボカディージョだけじゃない!!

なんだか自分のカミーノの服装が恥ずかしく思えてきた。あ、ここはもうカミーノじゃない。

梅田で見たことあるジェラートのロゴ、llaollaoを見つけて、食べてみた。

買ったバゲットの味も、なんだか質が高かった。

やっぱ、都会、さいこ〜〜っ!!!

なんてったって、都会っ子ですから!!

明日は街に出てみよう。可愛い服があったら買ってみよう!

安全だけ気をつけて、そしたらバルで美味しいもの食べてみて、気になった服屋さんだけ見て回って、それだけでいいや。

 

9月26日

マドリッドで無事に生きてます!

ちょっとだけ足伸ばしてみよ〜〜が、結局結構歩いた!散歩した。

たまたま入ったチョコラターダの店は、チュロスのとっても有名な老舗だったらしい。ほんとのチュロスは、ディズニーランドとは別物だった!しょっぱいラスクみたいな。細くて、サクサクもっと柔らかくて、じゅわって。

そこから足を少し伸ばして、タパスめぐり!ベルモットも飲んで(結構度数高かった)、食べたいタパスを食べまくった。シラスが美味しかった!それからバルに入ってパエジャも食べて。

王宮にも入った。ほんとに、王様の、宮殿。王様、すごいわ〜〜!豪華。全ての部屋が違う装飾。そして街を一望。王様って、いいな〜〜笑。

今は、カミーノの前に泊まった同じホステルに居ます。街の人全部が敵に見えて戦闘態勢でホステルにたどり着き、怯えすぎてスーパーにも行けなかった自分が懐かしい。今日はスーパーでちゃんと食料買えました。笑。

地図を見ながら大都会をお散歩。結構楽しめた!地下鉄も乗りこなしてるぜふふ。

もちろんバッグはがっちり常に保護。でも、アルゼンチンよりみんな緩み気味な気がする!普通に斜めにかけてる人けっこういるもん。バックパッカーの間でも、BuenosAiresは五本指に入る危険な都市らしい。すごいとこに居たな、わたし。笑

明日は日帰りでToledoに行ってみる!

 

9月27日

Toledoのカテドラル、すごくきれいだった!Burgosのはスッゲーって感じやったけど、Toledoのは、とっても美しい!一歩踏み入れたら、ふはあ・・って、ため息が溢れた。

でも一番のお気に入りは、大学。たまたま通りかかって、入ってみた。ほとんど観光客居なくて、学生や先生たちの日常が見える。大学が、映画みたいなんだから!普通に授業してる教室の天井に壁画が描いてあるって、あり得る!?四角く囲まれた中庭もあって、かっこいい・・。そしてわたしの大好きな図書室にも入ってみた。もう、もう、最高!そこは、ホグワーツ図書室!そこで静かに勉強してる学生たちもこっそり観察した。

夜は無事電車でマドリッドに戻って、カミーノ友達の35歳のリーさんと待ち合わせ。バルで4皿とビール2杯ずつ。リーさんが奢ってくれた!りほはまだbabyだからね〜って言って。笑 リーさんが初めてヨーロッパに22歳で来た時、初日に財布盗まれた話とかしてくれた。マドリッド最後の夜はカミーノの話で盛り上がりました。

今日は張り切って6:00に地下鉄に乗って空港に到着。まだ真っ暗だけど、地下鉄は賑わってた。スペイン人、ちゃんと出勤してるやん笑

荷物検査で、パスタ缶入れてたらひっかかった!でも荷物開けるお兄さんが、何入ってるの?って聞いてきて、ISABELのパスタ!って元気よく言ったら最後まで探さずに通してくれた。スペイン語上手だね〜〜今日はどこ行くの?とかお喋りしてたら、なんかお兄さん優しい笑顔になって、最後は応援までしてくれそうな勢いだった気がした笑。まさかこのちょこちょこ動き回る小ちゃい赤ちゃんみたいなアジア人が悪い薬持ってるはずないもんね〜〜笑

そして今に至る!ちゃんと乗り換え出来るか緊張。サンティアゴでゴールしてから、移動の緊張でカミーノが終わった感がまだ味わえてない。でも800キロ歩いたってすごいことかも。昨日ドミトリーのアメリカ人に、すごすぎるー!って記念撮影されて、思いました。笑

 

9月28日 帰国。

飛行機暇だから今までのメール振り返ってた。

1日1日がぜんぶ違ってて、

ほんとにさまざまなことを感じてた。

毎日書ききれないことばっかりだから、1番教えたいことだけ綴った。

そして必ず返してくれるママのメール。

愛情が満ち溢れてて、自然と涙がほろほろ流れた。

頭がごちゃごちゃで、自分が感じてることもわかんなくて、でもそんな文章でも、いつでも、ママは優しく応えてくれる。教えてくれる。ママの文章を読んだだけで、あ、そっか、って安心する。迷子の子供がお母さんを見つけて全力で抱きついて泣きわめくみたいに。

カミーノで、将来の道なんて決まらなかった。

でも、ママとパパとぎぃぎぃがたまらなく大好きで、それがどれだけ私を支えてるかを知れた。

私の中に、亀さんを見つけた。自分を、優しく認めてあげられるようになった。

気持ちのままに、楽しく生きることを知った。

あたたかさを、知った。どんなときでも、あたたかい心が、自分をも幸せな気持ちにすることを、知った。

日本を発つときね、不安で不安で仕方なかった。前日、どんだけソワソワ落ち着きなかったか!ぎぃぎぃは目撃したはず。笑

でも、きっと何か感じられるんじゃないかなって思ったから、それでも旅立った。そして、この旅を終えたとき、ママに、行かせて良かったって思ってもらいたいなって、思った。

りほは、行って良かったって思う。心から思う。こんなにも素直に、涙が出るくらいに、大切に思う人がまわりに居ることに気づけたから。それはほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、気づけて良かったこと。ありがとう。ほんまに、ありがとう。りほはこの家族に生まれて、ほんまにほんまに、幸せや。ママとパパがこの上なく愛してくれて、そしてぎぃぎぃは、世界で1番かわいくて愛らしくてしかたない、大好きな弟。